『UKセグメント』
2012.04.27 Friday 20:31
JUGEMテーマ:詩

『UKセグメント』
焦点が合わないままのUKセグメント
恙無い日々を望むものとしてのエートス
生きていく本能は
分裂しながら結合していくものだと得意げに言った人もいたが
振り返れば
飾らないでただ眺めてるだけのプラスティック製の思い出はなくしたいと
踵からつま先までの感情で
遠くから狙い澄ましたかのように明け透けに撃ち落としてみせると意気込んでたあの頃
うやむやな境界と淀んだ空気
君は細胞と細胞の隙間に染み渡った藍色の絵の具を必死にぬぐい取ろうとして擦る
いくら擦っても落ちない藍なのよねと
帳尻を合わせる具合で眉間を緩ませながら微笑んでくれたけど
罅割れた革をさするくらいの
なめらかな哀しみはまだあるんだねなんて強がって見せた弱さを
いつの間にか
軽トラックの荷台に積んであった感情の一部なら
いっそ
防波堤の際まで運んで放り棄てようって約束したね
跳ね返りもどかしくて
ただ怠惰なだけのプリズムのせいにしてとめどなく溢れた行間を埋める
弛まず解きほぐしながら
そっと綴じてから再び開くまでの夕景の線上で読んでくれた
いたずらな地平線にも泣ける感情はプラシーボ
もっと多くの人と分かち合いたいという小さな願望の突端に宿った藍
あの時
肩から垂れ下がった細い腕の骨ばった凹凸をいとおしく撫でながら
染みついたほうの手で
麦わら帽子をつかんで砂ぼこりをはたいた姿が目に浮かぶ
まるでソールベリー平原の真ん中で
行き交う弾丸をあざ笑うかのように寝転んだ記憶は既視感で
なぜ僕たちは存在するのかという問いを
延々と繰り返し投げかけるブルーストーンの端っこで
一方方向に収斂させたがってる人々が
不可逆的な試行を繰り返した末の行き止まりを案じ
気付いたその時には
既にもう何かが破裂しそうで驚きを隠せないなんていう愚かさ
分かりきっていることを見ないことにしても
慟哭の先に放心を介して悟ったとしてもゆくゆくは何もかも消えてなくなるんだろう
お互いに探りあい削りあい
ついには削るものもなくなり辺りからすべてが消えていくのに痛みを伴わないと思ってる世界
パンクしそうな感情の残滓以外
すり減った絶え絶えの姿を互いに慰めあうこともできないほど小さく固く冷たくなって
何の過不足もなく
何の感情も浮かばずに夕暮れ時にはただヌケガラみたいに転がっている
修正上書きするためだけの過去なら
それはどこからが起点でどこが終点であろうとも自転と公転の関係の必然性の中に埋没し
ただ無心になりたくて
それが何かも分からずひたすらそんな幸福感のセグメントを僕らは接いでいる
サイバネティックス&サナトリウムで
心の底から沸き起こる感情を吐き出し溜め込みながら僅かに残った搾りかすでバランシングしていく

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